いざ葬儀という事態に直面したときに、あわててしまうのはしかたのないことです。とりわけ、たった今、
息を引き取られた故人を前にしていたら、葬儀のことなど考えるのはつらいものです。

でも、ご遺体はそのままにはしておけません。喪主となる方もご遺族の方々も、ひとまず動揺する気持ち
を抑えて、葬儀・葬送の準備を始めなくてはなりません。

葬儀・葬送の準備の前に、まず最初に、急いでしなければならないのは次にあげる4点です。

1.ご遺体の安置場所を決める
2.葬儀の場所・会場を決める
3.故人の信仰、家の宗教、宗旨宗派を確かめる
4.どんな葬儀をするかを決める

これらについて以下に詳しくご案内します。ご遺族・近親者の間で話し合い、早急に決めましょう。

日本の葬儀は96%が仏式で行われています。しかし、「葬儀は仏式で」と言っても日本の仏教には多くの宗旨宗派があり、それぞれ葬儀に対する考え方や作法・儀礼も違っています。
故人の信仰やご自分の家の宗教が仏教であることは承知していても、宗旨宗派(何宗の何派であるか)まで正確にわかっている喪主や遺族の方は意外と多くありません。
葬儀社は故人やご喪家の宗教、宗旨宗派に準じたお葬式を用意しますから、喪主・遺族の方は、あらかじめ故人が信仰していた宗教、あるいは自分の家の宗旨宗派を確認しておくことが必要です。
なお、仏教式の葬儀では、菩提寺がある場合、菩提寺の住職や僧侶に葬儀の導師をお願いします。